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​「徳島大学技術士会」創設趣意書

徳島大学は、新制大学として70年、その前身の高専、医専時代からですと100年の長きに亘り、我が国の高等教育・研究開発の中核拠点として、国内外の発展に大きく貢献しています。6万人を超える卒業生は、産学官の多方面で活躍されています。なかでも、本学出身の「技術士」諸氏は、企業や団体における技術者のリーダーあるいは経営層として、業績向上や業界の発展、地域の課題解決に顕著な活躍をされています。また、出前授業、市民向けセミナー・講演会、資格取得支援活動、事前防災活動などの社会貢献活動についても高い評価を得ています。この活動の中心メンバーが、本学出身の技術士達であることは、知られていません。徳島大学出身の技術士の人数、分野、名簿も分からず、組織化もされていませんし、そもそも技術士の多くが企業内技術士であることや、技術士自体が世間に広く知られていないことも潜在要因であり、誠に残念なことです。

「技術士」は、我が国の科学技術における最高位の国家資格であります。専門的学識、問題解決能力、マネジメント能力、リーダーシップ、倫理観等の資質能力を有しており、取得後も継続研鑽をかかさず、技術や社会経済の高度化、多様化、国際化に備え、対処し、成果を上げています。産業界でその活躍が大いに期待され、かつ評価されていますし、特にこの資質能力や現在の活躍はまさに、本学の教育や社会貢献の基本方針を体現しているものであります。しかしながら、技術士の活躍や研鑽の場は限定的であり、特に本学においては、これまで、活躍の場はほとんどなく、残念でした。技術士と本学及び同窓会関係の諸活動とが連携・協働ができれば、相互にきっといい成果が生まれるものと確信しています。本学には学部学科を横断して全学部出身者が個人の属性により集まる同窓クラスターはありません。「技術士」を属性とした同窓クラスターが集まれば、本学には、初めてのこととなり、同窓会の組織や活動領域等、新たな可能性を示唆することにも貢献出来ることになります。

京都大、東工大等、国内39校には大学技術士会が設立され、会員の相互研鑽や大学教育との連携・支援、資格取得支援、同窓会との連携、大学技術士会間の交流など、活発な活動が展開されています。なお、四国ではまだ設立された大学はありません。

そこで、徳島大学におきましても、同窓の技術士会を創設することといたしました。

本会の理念は、徳島大学の卒業生・在校生・教職員である技術士・技術士補・修習技術者などが中心となり、知識と知恵を結集し、徳島大学の発展ならびに地域や社会に貢献し続けることであります。

この理念に到達するためのミッションは、次のとおりです。

・徳島大学同窓の技術士の全国的なネットワークを構築します。海外へも広げていきます。

・会員の技術研鑽や会員相互の親睦や異なる技術分野の交流を深めます。

・徳島大学の学生や教職員と交流・協働できる場を創設して、大学の研究開発や教育との連携・支援、JABEE支援、会員の能力開発を支援します。

・教職員と同窓生の叡智を結集して技術課題、経営課題、持続可能な地域社会や環境づくりの課題に対して、提案、助言が出来るように継続的に取り組みます。

・徳島大学、同窓会、(公社)日本技術士会や他大学技術士会、関係団体等、多様な機関・団体との交流、連携により、本会活動の多様性と活性を図ります。また、技術士制度の普及や資格取得を支援します。

 

徳島大学工学部は、次年度が創立100周年を迎えます。これを機に徳島大学技術士会を創設して、母校の発展、ならびに、科学技術創造立国の実現に寄与したいとの強い思いであります。

 

                                 2021年.9月.21日

                                   「徳島大学技術士会」創設発起人会   

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